論文作成の手順について

論文の具体的な評価は、当然「内容」で決まる。だが、論文の価値は
「研究テーマとその独自性」で半分は決まると考えて差し支えない。
よって、慌てて本文の執筆に入るよりも、まず研究テーマの決定に従い
全体的なアウトアインの作成に十分な時間をかける事が望ましい。

1.最初に「研究テーマ」を決定する。
 範囲を広げすぎず、深く濃密になるよう出来るだけ焦点を絞ると良い。

2.研究テーマに必要な「文献・資料・データの収集」。
 先行研究の成果、研究対象の検証データ、関連文献など幅広く収集。

3.資料を精読・分析し「論文の構想・論旨の組み立て」を行う。
 理論の枠組みが出来れば、自分の意見も固まるので構想しやすい。

4.構想に基づき「アウトライン(論文の設計図)」を作成(*1)
 詳細なほど良い。アイデア・文献・資料など全て書き込んでいく。

5.アウトラインに沿って「本文の執筆」を行う(*2)
 アウトラインを軽視して書き進めると、後で膨大な修正時間を要する。

(*1)「アウトラインを見るだけで何も見ずに本文が書ける」のが理想。
  その為には、次項の「論文の基本構成」を知る必要がある。
(*2) 本文の執筆は「基本構成」に基づき章立てて行うが、執筆の順序は
  研究の進行順とほぼ同義と考えて良い。ただし、題名と要約のみ最後にする。