結論(Conclusion)について

結論(Conclusion)については、他に考察(Discussion)を含む場合や、
考察と結語のように、それぞれを別々に章立てる場合もあるので、自身の
分野に応じた慣例に従うと良い。

一言でいえば「本論で記述した研究結果で何が分かったか」を述べるが、
具体的には「序論で述べた問題に対する仮説の成否」の他に、研究方法や
材料等の「手続きの妥当性」や、そこに含まれる「不確定要素の言及」、
論証の根拠たるデータとしての論理的「整合性」「普遍性」などの検証
も含め、客観的な検討・考察を加えることが重要である。

そして、自身の研究結果の意味や意義、同分野の研究に寄与する部分を
示すと共に、今後に残る課題や発展させる為に必要な材料や展望も示す。
以下に、結論(考察)を書く際のポイントを記す。

• 得られた結果に対して客観的に議論・検討を加えて記述する。
• 結果から論理的に導きだせない解釈や論理の飛躍を排除する。
• 序論で提示した課題や目的、仮説の成否について言及する。
• 手続きや仮説の弱点があれば隠さずに言及する。
• 結果の意味や意義を記述し、分野へ寄与する部分を言及する。
• 先行研究に比しての新規性・独自性を強調する。
• 研究結果によって今後考えられる課題や展望に言及する。

感覚的には全体の要約・主旨に改めて触れる事になるが、決して論文の
要約になってはいけない。また今後の課題や展望は、新たな取り組みや
研究課題についてであり、論文における研究漏れや不備ではない。